学習塾と私立学校の関係性
私立中学を志望する保護者や児童はどこで情報取集するでしょう。
ネットで評判などを調べて良い学校か避ける学校かを調べる人もいるでしょう。
オープンスクールなどで実際に足を運んだりすることもあるでしょう。
それよりも最初に多くの方の中学受験の第一歩は中学受験指導を行っている学習塾への入塾です。
テレビで自宅学習のみで中学受験に成功しました。なんてのを放送してたりしますが非常に稀です。
つまり、中学受験を考える場合は
「中学受験を検討→中学受験の学習塾に入塾→中学受験」
という形になるのが現状です。
そして、私立学校の広報担当は中学受験を考えている人が集まるところに学校のアピールをしたいので中学受験生を抱えている中学受験塾にアプローチするのです。
認知度の高い私学や人気の私学であれば「今年もよろしくお願いします。」のあいさつで学校側も学習塾側も終わります。
しかし、そうではない中堅以下の私立学校は基本的に定員割れを起こしているので受験生の確保のために学習塾の担当者と懇意になり、生徒を紹介してもらうということが起きます。
その背景を知らずに保護者は他に受験の情報を手に入れることが難しいため第一志望、第二志望、、、と不合格の通知が出るにつれて学習塾の進学担当者に藁をもつかむ思いで「入学できる学校はありませんか」と話をして懇意の学校を紹介するのです。
建前上の試験はします。あまりにひどい結果でなければ基本的には合格します。
中学受験の情報が中学受験の学習塾にしかないため各学習塾が保護者・学校側の双方のプラットフォームになっています。
決してすべてが悪いわけではありません。学習塾からの推薦での入学みたいな側面としてとらえれば成績は悪くとも人間が保証できるということになりので定員割れの学校にとってもどこにも入ることのできない児童にとっても良い関係なんだと思います。
どこかで業界全体が思い切って舵を切らないと少子化で生徒数が減っていくのに対応できなくなります。
今までの記事で散々書いてきましたが教員の「人事・採用」もブラックボックス、生徒の「入試・受験」もブラックボックスでは業界全体で隠したいことが多すぎです。
情報公開とか一般常識との乖離というのをもう少し危機意識をもって私立学校には情報公開について対応してもらいたいところです。