専任教諭への内部登用について
少し古いですが衝撃的な内容です。
記事の中盤にある
「この学校では派遣で3年、非常勤など学校との非正規契約でさらに6年、そこまで勤め上げなければ専任教師になるチャンスはないというのです。」
今は法律が変わったのでこんなことは無いのですがこのように学校の人事や採用を考えている私立学校があるということが現実としてあることに注意してください。
専任教諭まで10年かかる上に毎年、更新か満了なのかに怯えるわけですからね。
こんなケースは稀ですが似た様なケースは今でもあります。
「専任教諭」で求人票を出して初年度は「専任教諭への登用を前提とした常勤講師」という求人です。
学校からすれば実際に学校に入ってうまくいくかわからない教員を40年間雇用し続けるのはリスクです。生徒数も少子化で減っていくでしょうし、そもそもどれだけフォローしても素養が全くない学校教員がいるのは事実なので一般企業の試用期間としての1年という意味でしょう。
このケースは生徒・保護者・内部の教員とよほどの問題を起こさなければ専任教諭になるケースが多いと思います。ただし、1年の常勤講師の後にもう1年常勤講師で打診があった場合は専任教諭への芽がないと思ったほうがいいと思います。そもそも私立学校の専任教諭は「枠ありき」なので定年などの退職者が出たら求人が出る仕組みです。もともと枠内の採用で試用期間後にもう一度試用期間の申し出ですからもう芽が無いのは明らかです。
学校から「定年退職予定の人を再雇用してて専任にできなかったから来年こそは専任教諭にするから」等でつなぎとめる言葉を言われることもあると思いますが可能性はかなり低いと思います。
もう一つ内部登用の方法として「最大5年の常勤講師期間中に専任教諭への登用」というケースもあります。これが求人だけでは全くわかりません。概ね2パターンあります。
「5年以内にその教科で定年退職者が出る教科であり、枠に欠員が出る」のでどちらかというと良いパターン。これは採用されて内部に入ればわかります。同じ教科内に定年退職の先生がいる(た)か否かがわかります。
もう一つは「期間雇用の5年ルールを最大限生かして、専任教諭への登用でやる気とモチベーションを維持させる」完全に確信犯の悪いパターン。労働力と労働意欲の搾取ですね。因みに少なくないと思います。
どちらも求人票上は同じ表記ですが、学校側の意図は全く違う2パターンです。後者の場合は1年でやめたほうがいいと思います。同じ教科内で専任教諭の「枠」が開くことを意識しながら仕事するのは精神衛生上よくないですし、自分の都合で他者の不利益を意識しだしたら確信犯と同じ思考パターンです。
また、都市部か地方かでも変わってきます。都市部より地方のほうが教員の採用は難しいので内部登用や専任教諭のチャンスが広がります。
私立志向が強いのであれば「都市部で非常勤講師」より「地方で専任教諭」のほうが収入も経験も段違いに得ることができると思います。
チャンスが広がるので少し広い視野で可能性に対してアクションしていきましょう。
私学の求人サイトや人材会社については下記記事でまとめてあります。
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