【私学の教員採用裏事情】~私立学校教員への転職・就職志望者必読ブログ~

元学校人事コンサル社員が私立学校の教員採用の内部事情をお知らせします。教員志望の大学生、公立から私立への転職を検討している方、私立学校にお勤めの方、私立学校に子供を通わせている保護者の方が知っておくべき私立学校の実態。

公立教員の働き方の見直しと私立教員の働き方の見直し

生徒が帰った後の学校の廊下

ブログのネタ探しをするのに学校教員系のニュースを検索したりしています。

 

各自治体の働き方の見直しが活発になっているのを感じています。もちろん、公立なので発表して記事になる絶対数が私立学校と比較して多いこともありますが私立学校の働き方に対しての方針についてはWEBニュースではほとんど出てこないです。

 

私立学校ももちろん試行錯誤しながらどう変えていくかを検討して実行しているのですが、それを発表することが少ないので社会に認知されないのが現状です。

 

また、私立学校が抱えるジレンマとして「公立より高いお金を払っている」という保護者からの目がありますので働き方改革により単純に楽をしていると保護者から思われるのを避けたいというのもあります。

 

自治体の教育委員会は社会インフラとしての教育なので長期的に地域の学校が成り立つように制度設計をするので教員の疲弊が続けば社会インフラの維持が難しくなるため少しずつ制度を変えて維持しようとしています。

 

しかし私立の場合は今の保護者とこれから入学してくる受験生や保護者のニーズを満たすことが対象となので中高一貫校であれば6年、受験生のことを考えればプラス2年の8年の制度設計を考えざるを得ないということだと思います。

 

教員の負担軽減のために人を増やして人件費が高くなり、来年度の受験生・入学者数が減ってしまった場合のことを経営として考える必要があり、今まで教員の負担で応えてきた生徒・保護者のニーズへの対応を変えることでトラブルが起きないかというのも考えています。

 

私立学校は公立学校と違い民間企業の様にスピーディーに柔軟に変化できることが強みです。

 

学校のホームページや学校説明会ではグローバルやサイエンス、テクノロジーなどの流行りの言葉を受験生・保護者に投げかけます。受験生を集めることも重要なことではありますが、学校を維持していくために内部の教員と新採用の教員に向けた適切な労働量と情報の開示というのがやはり遅れていると思います。

 

決して私立学校が教員の働き方について変化していないとは思っていません。むしろ私立学校によっては公立よりも教員が働きやすく、離職者・雇止めの少ないところもあります。ただその情報が開示されず、生徒・保護者への建前だけを伝えていることには疑問を感じます。

 

悪い噂はすぐに知れ渡りますが、良い噂はなかなか広がりません。保護者・生徒から見たときに教員が疲弊している学校と教員が活き活きと働いている学校のどちらかであれば後者を選ぶと思います。

 

先述の「進路指導」のニーズに応えたうえで、学校の教員が適切な労働量で働くことに異を唱える人は少ないと思います。

 

私立学校の各学校が現役教員や求人時に教員にどのように働いてほしいのか、生徒・保護者にどのように働いているのかを開示して学校に関わる全ての人が心身ともに健康に教育が行われることを願います。私立学校の教員の働き方は学校によるのでぜひとも開示していただきたいと思います。働き方改革を実行している学校は開示するだけで強みになると思います。

 

私立学校の採用について質問がありましたらコメントください。できる限り答えたいと思います。